ブラジルの世界遺産
日本の約23倍もの広さのブラジルには20の世界遺産がある。アマゾンやイグアスなどのブラジルならではの雄大さを誇る7つの自然遺産と、建国の首都やゴールドラッシュなど歴史の節目からブラジリアやリオデジャネイロなど現代都市の先鋭や調和まで、ブラジルの成立ちを象徴する13の文化遺産である。(P.13-14の地図にブラジル世界遺産の位置を表示)
世界一美しいとの評価を受けているフェルナンド・デ・ノローニャ島の”サンチョ湾ビーチ”
フェルナンド・デ・ノローニャとロカス環礁保護区群Fernando de Noronha e Atol das Rocasペルナンブコ州に属し、州都のレシフェから約550km、ナタルから350kmの大西洋上小さな島々。ブラジルでも屈指の美しいビーチと自然美で知られ、『楽園に一番近い島』とも呼ばれる。イルカ湾の展望台からはイルカの群れも見ることが出来る。自然保護のため1日の入島者数は制限されている。 |
中央アマゾン保護地区群
Complexo de Conservação da Amazônia Central
「地球の肺」という形容もあるアマゾンの熱帯雨林。マナウスの北西にある良好な状態の一帯が自然遺産に登録されている。
サンルイス歴史地区
Centro Histórico de São Luís
ブラジルで唯一フランス人によって築かれた街。植民地時代のパステル・カラーの建物群が修復・復元されている。
オリンダ歴史地区Centro Histórico de Olinda南米大陸の東端付近の都市オリンダは、かつて砂糖貿易で栄えた古都である。ポルトガルの最初の植民地である一方、オランダに占領されていた歴史もあり、ポルトガル・オランダ双方のコロニアル風の建築が残されている。ペルナンブコ州の州都、レシフェに隣接している。 |
カピバラ山地国立公園
Parque Nacional Serra da Capivara
ブラジル北東部のカピバラ山地にある公園で、先史時代のおびただしい数の洞窟壁画などの遺跡が残されている。アメリカ大陸の人類の起源とされる洞窟も。
サン・クリストヴァンの町のサンフランシスコ広場
Praça São Francisco na Cidade de São Cristóvão
ブラジル北東部の海岸の町サンクリストヴァンにある四角い広場。16世紀後半のスペイン支配下時代の宗教建築などを見ることができる。
サルバドール・ダ・バイア歴史地区
Centro Histórico de Salvador da Bahia
ブラジル最初の首都として214 年間栄えた。コロニアルな町並みには奴隷市場があった建物が保存されており、ブラジルの歴史の一端を垣間見ることが出来る。
セラード保護地域群:ヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園
Áreas Protegidas do Cerrado
セラードとは、ブラジル中央部、国土の約4分の1を占める潅木地帯。エマス国立公園は潅木の多いサバンナで、巨大な蟻塚が一面に並ぶ光景で知られる。アリクイやアルマジロなど絶滅危惧種を含む多様な動物が生息する。
ブラジリアBrasília1960年にブラジル中央部の高原に遷都されたブラジルの首都。世界的にも珍しい未来型人工都市。 |
ゴイアス歴史地区
Centro Histórico de Goiás
ブラジリアの西約200㎞にある、18世紀前半のゴールドラッシュで生まれた都市。鉱脈が枯渇した後は、廃れたが、教会などの街並みは今も当時の面影を残している。
ディスカヴァリー・コースト大西洋岸森林保護区群
Costa do Descobrimento: Reservas de Mata Atlântica
バイーア州南部からエスピリト・サント州北部にまたがる大西洋沿岸の広大な森林保護区。ブラジルの国名の由来になったブラジル木(ボク)など絶滅危惧種の動植物多数の宝庫。
ディアマンティーナ歴史地区
Centro Histórico de Diamantina
ポルトガル語でダイヤモンドという名の、ブラジル南東部の都市。18世紀には世界中のダイヤモンドの大部分を産出して栄えた。バロック様式の建物などが保存されている。
古都 オウロ・プレットA Cidade Histórica de Ouro Preto18世紀のゴールドラッシュの時代に州都として栄華を極めた古都。なだらかな山に囲まれた街並みは宝石にも例えられる。街の中心から広がる緩やかな斜面には赤レンガの屋根が連なり、財を成した高山主が競って趣向を凝らした23の教会が点在する。中心部のチラデンテス広場は昼間は観光客で賑わうが、夜も更けると黄金郷の残り火のごとく妖しい光を放つ。 |
パンプーリャ近代建築群Conjunto Moderno da Pampulhaブラジル南東部ミナス・ジェライス州の州都ベロオリゾンテにある、人造のパンプーリャ湖周辺の近代建築群。設計はブラジルの生んだ偉大な建築家オスカー・ニーマイヤー。優美な曲線で知られるサンフランシスコ・デ・アシス教会は代表作の一つ。 「私は人工的な直線や直角には魅力を感じない。私が魅せられているのは自由に流れる感覚的な曲線である」(ニーマイヤー)。 |
ボン・ジェズス・ド・マトジーニョスの聖所
Santuário de Bom Jesus do Matosinhos de Congonhas
ミナス・ジェライス州の州都ベロオリゾンテの南90km のコンゴーニャスにある。ボン・ジェズス・デ・マトジーニョス聖堂、小礼拝堂、庭園が世界遺産。聖堂の前には欧州のバロックやロココ様式を下敷きにした、ブラジルのミケランジェロと呼ばれる芸術家アレイジャジーニョの傑作である12人の預言者像が並ぶ。
パンタナール保全地域
Área de Conservação do Pantanal
アンデス山脈とブラジル高原の間に位置する世界最大の湿原。野生生物の楽園。
リオデジャネイロ:山と海の間のカリオッカの景観
Rio de Janeiro, Paisagens Cariocas entre a Montanha e o Mar
リオデジャネイロの人々が生み出した町並みと自然が織りなす魅力的な景観。
サウスイースト大西洋岸 森林保護区群
Mata Atlântica: Reservas do Sudeste
パラナ州とサンパウロ州にまたがる大西洋沿岸の広大な森林保護区。ジャガー、カワウソなどの絶滅危惧種が多く生息。
イグアス国立公園
Parque Nacional do Iguaçu
アルゼンチンとの国境にまたがる世界最大の滝。アルゼンチン側の国立公園も世界遺産に登録。
グアラニーのイエズス会 伝道施設郡
Missões Jesuítas Guaranis
ブラジルで1番南のリオ・グランデ・ド・スール州のアルゼンチン国境付近に点在する遺跡。イエズス会のグアラニー族への伝道施設の跡。