株式会社 アルファインテル
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クスコ近郊の4つの遺跡

毎年6月24日に開催されるインティ・ライミ(太陽の祭り)の会場となっているサクサイワマンの大広場(6月24日は冬至でインカの正月に当たる。


サクサイワマン Sacsayhuaman
   クスコ市内から少し足を延ばすと、いくつかのインカの遺跡がある。その中でも、サクサイワマン遺跡は圧巻の威容である。インカの首都クスコを守る為に築かれたこの要塞遺跡はクスコより北に車で5分程の場所にある。広大な土地に、とても人間の手では運べないような巨石が 3 層に積み上げられ、それがさらに階段状にずつ、幅数百メートルの平地を挟んだ南北の丘に築かれ、その長さはなんと 360 mにも及ぶ。遺跡を構成する石組みは巧みにデザインされており、リャマやヘビ、魚、カモ等の動物をかたどった箇所がある。サクサイワマン要塞はインカ帝国の第 9 代皇帝パチャクティの命により、1438 年以降に建設が開始され、約 50 年後の第 11 代皇帝ワイナ・カパックの在位中に完成したとされる。スペイン人による征服で首都クスコが陥落した後の 1536 年に行なわれたクスコ奪還戦では、マンコ・インカ・ユパンキ率いるインカ軍 2 万人の拠点となった。
 毎年、6 月 24 日にクスコの人々によって行われているインカの伝統的な成人式に当たる「インティ・ライミ」太陽の祭りはこのサクサイワマンが舞台となっている。

インカの天上・地上・地下の3つの象徴を意識した3段の要塞。
巨石の最も大きいものはなんと高さ5m、重さ360トン。



タンボ・マチャイ Tambo Machay
    タンボ・マチャイは聖なる泉と呼ばれ、水を崇める為の場所とされている。乾季、雨季を通して、常に同量の水が湧き出ているが、実際は湧水ではなくサイフォンの原理を利用して、人工的に遠くから水を引いているという説が有力で、インカの高い水工技術を示す材料となっている。標高は約 3800mでプカ・プカラより徒歩で約 10 分、クスコより車で約 15 分、クスコよりもかなり標高が高いため、高山病にならないように注意が必要。

聖なる泉「タンボ・マチャイ」はインカの時代から今に至るまで、雨季・乾季を問わずに常に一定量の水が湧き出ており、長くインカの謎とされていた。
[タンボ・マチャイ」はインカの王様の沐浴の場とされていた。
タンボ・マチャイ遺跡



ケンコー
 Qenqo
    ケンコー遺跡はサクサイワマンから徒歩で約 15 分。石組みではなく、岩を削って造られた遺跡でインカ帝国の祭礼場であったとされる。ピューマが浮き彫りにされた 6m の巨石が中心にあり、岩全体がモニュメントのようになっている。裏側は半洞窟になっており、皇帝が座った玉座や生贄の台が残っている。ケンコーは迷路を意味する言葉のように、洞窟の内部は規模は大きくはないものの地下道が複雑に入り組んでいる。

インカ帝国の豊穣を祈願した祭礼場、ケンコー。
ピューマが浮き彫りにされた6mの巨岩が中心に据えられている。




プカプカラ    Puka Pucara
    プカ・プカラ遺跡はクスコより車で約 20 分、ケンコー遺跡より車で 5 分程。クスコからマチュピチュに行く道の途中ということと、クスコの町を一望できる見晴らしの良い場所に築かれており、またインカ王が沐浴した場所とされるタンボ・マチャイも見渡せる場所にあるため、見張り所を兼ねたインカの要塞だったとされる。プカはケチュア語で「赤い」という意味で、わずかに赤い色のついた石があり「赤い砦」と呼ばれている。