2022年6月24日、ペルーのクスコにてアンデス最大の太陽の祭り「インティ・ライミ」がコロナ禍の中、盛大に開催された。
インティ・ライミ(太陽の祭り)は1412年、インカ帝国の第九代皇帝パチャクティの時代から行われてきたお祭りで、日が最も短い冬至の日に太陽の恵みに感謝の意を込めて行われたお祭りといわれている。インカ帝国ではその年の収穫量は皇帝の責任であったとされる。1533年スペインの征服者により、インカ帝国が滅亡したのち、1535年から1944年に復活するまで400年以上もの長い間、インティ・ライミは禁止されたが、この間もインカの末裔たちは、山奥に移り住み、インカの文化と伝統をひたすら守り続けてきた。そのため現在も、クスコ近郊の集落ではクスコのインティ・ライミのように派手な祭りではないが、素朴に太陽を崇める祭が行われている。
1944年にインティ・ライミが復活すると、ケチュア語を操るインカの末裔やインカ文化に強い関心を持つ人々の手により、6月24日にインカ帝国の首都クスコで開催されるインティ・ライミは瞬く間にペルー最大の祭りとなった。現在リオのカーニバル、オルーロのカーニバルと並び、南米3大祭りの1つに数えられる。インティ・ライミには近隣諸国だけでなく、世界中から観光客が押し寄せ、クスコのホテルは満室状態となるので、早目の予約が必要。クスコのインティ・ライミは田舎の素朴な太陽の祭りとは異なり、収穫祭として よりもイ ンカ復興のシンボル的な意味合いが強く、6月24日 クスコにインカ帝国がよみがえる。