ペルーと聞いて、インカ帝国を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?実は、1年にたった1日だけ、インカ帝国が現代に蘇る日があるのです。
それが、毎年6月24日に古都クスコで開催される インティライミ。
ペルー最大級のお祭りであり、リオのカーニバル、ボリビア・オルーロのカーニバルと並んで、南米三大祭りのひとつに数えられます。
“Cusco, Peru – June 24, 2012: Inca King is participating the Inti Raymi Celebrations on 24 July 2012 at Sacsahuaman Castle Cusco, Peru”
インティライミの概要と歴史的背景
インティライミ(Inti Raymi) は、ケチュア語で「インティ=太陽」、「ライミ=祭り」、 つまり「太陽の祭り」を意味し、インカ帝国第9代皇帝・パチャクティの時代が始まりとされます。一年で最も日が短い冬至の日に、アンデスの人々は太陽の再生と大地の豊穣を祈りました。 当時は、皇帝によって行われる神聖な儀式であり、民衆の結束と政治的安定を支える役割も果たしていました。しかし、1533年にスペインによる征服とカトリックの布教により、インティライミは禁止され、1944年まで約400年間その伝統は途絶えます。それでもインカの末裔たちは山間の集落で文化を守り続け、1944年にはクスコ出身の歴史家フランシスコ・エスピノサ・ナバロの提案により、伝統復興の一環として現代の演劇形式の祭りとして復活しました。
■6月24日に開催される理由と冬至の重要性
インカの人々は、太陽が地球から最も遠ざかる「冬至」を特別な日と捉えていました。
そこから太陽が「戻ってくる」この日は、自然の再生の始まりであり、アンデス農業暦でも非常に重要な節目です。
現代のインティライミ祭典の特徴
当日は、なんと800人以上の役者が伝統衣装を身にまとい、インカ帝国時代の言語「ケチュア語」でセレモニーが行われます。
▷ スケジュール(※例年の流れ)
出発地点:太陽神殿コリカンチャ(Qorikancha) / 第1部式典:最初の捧げ物の儀式が行われ、祭りが幕を開けます。
~ 式典終了後、コリカンチャからアルマス広場へ移動 (パレード) ~
アルマス広場(Plaza de Armas) / 第2部式典:インカ皇帝とクスコ市長が観衆に挨拶し、街全体が祝祭ムードに包まれます。
最終目的地:サクサイワマン要塞(Sacsayhuaman) / インカ時代の巨大な石組みが残るこの地で、祭りのクライマックスが演じられます。
数千人の観客が見守るなか、儀式は最高潮に達します。
インティライミ参加にあたってのポイントと注意点
世界中から多くの観光客が訪れるため、6月のクスコはホテルが満室になることが多いです。ホテルは早めの予約をおすすめします。
■観光基本情報
・開催日 毎年6月24日
・時間帯 9:00〜13:00(※変更の可能性あり)
・標高 約3,335m(高地なので体調管理に注意)
・料金目安 USD 59〜249(観覧席によって異なる)
・気候 最低1℃ / 最高20℃(日中と朝晩の寒暖差あり)
Cusco, Perテコ, June, 23th 2018. Inti Raymi Festival in Plaza de Armas, Cusco, Perテコ.
インティライミは、単なるお祭りではありません。
カラフルな衣装、力強い音楽、そして太陽神に捧げる祈りの瞬間は、きっと一生の思い出になります。
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