株式会社 アルファインテル
(ALFAINTER TRAVEL INC.)
観光庁長官登録旅行業 第1835号 (第1種旅行会社)
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マチュピチュ遺跡へご案内

   マチュピチュ村から遺跡までは標高差400m のつづら折りの約 8km の坂道で、遺跡発見者の名を取って、ハイラム・ビンガム道路と呼ばれている。村から遺跡まではバスで約 25 分.細い道の両側は鬱蒼とした緑が茂るが、崖側はガードレールが整備されていないので運転手への信頼感が必要。スリリングだが安全に、急カーブをものともせず砂利道を上っていく。20 分ほど上ったころには天空都市まであと僅か、ますます興奮度が増してくる。マチュピチュへ向かうつづら折りの道は相当な急斜面。坂道を登りきった右側に見えるのが、山上の森を切り開いて造られた空中都市マチュピチュ。

いよいよマチュピチュ遺跡入場口前の駐車場に到着。 バスが止まった右手奥にトイレと一時荷物預け所がある。遺跡内にトイレはないので、ここが入場前の最後のチャンス。
トイレと一時荷物預け所。両方とも有料での利用となるので、トイレットペーパーは備えてある。現在、遺跡内はガイド同行が義務づけられており、ガイドが必ず入場前にこの施設を案内してくれる。


マチュピチュ遺跡への入場ゲート。時期により開門の朝 06:00はまだ暗いが、この時間は毎日のように入場客で混雑する。(遺跡の入場券はここでは販売されていない。)
入口から入ってすぐの遊歩道。早朝入場だったので朝日に照らされる美しいワイナピチが向こうに見えてきた。





遺跡内の見どころ

    遺跡内の見学コースは一方通行。現在のルートに沿って遺跡内の主な見どころを案内したい。    遺跡入場後、遊歩道を 200 mほど行くと、最初の建造物が見えてくる。分岐点を左へ曲がり石畳の道を 上って行く。草葺きの屋根で復元されたコルカと呼ばれる貯蔵庫に到着。ここはジャガイモ、キヌア、乾燥リャマ肉などの食料や農具、土器などが保管されていた。 

遺跡観光の順番は混み具合、ガイド他諸事情によって少々変わることがある。
コルカ – 農作物が保管されていた貯蔵庫コルカ



段々畑 (アンデネス)
    マチュピチュの急斜面を利用して造られた段々畑(アンデ ネス)のスケールの大きさには圧倒される。マチュピチュでは700人ぐらいが生活していたようで、その住民のためにジャガイモ、トウモロコシ、コカの葉などが生産された。これは、ただ段々に造ったのではなく、水はけや日照条件が考えられている。そして急斜面の段々畑は山くずれを防ぐ目的もあった。 

段々畑(アンデネス)
段々畑(アンデネス)でくつろぐリャマたち


見張り小屋  
 さらに上って行く。つづら折りだが石畳み階段なので結構きつい。途中「太陽の門 /インティプンク」「マチュピチュ山」へと向かう山道への分岐ヶ所がある。いよいよ段々畑の最上段、マチュピチュの南の一番高い場所にある見張り小屋に到着。三方に壁があるワイラナと呼ばれる建築様式の小屋でマチュピチュ全体を一望出来るので見張り小屋だったといわれている。正面に遺跡全景、その向こうにワイナピチュ、周囲には4000m ~ 6000m 級の高峰、そして眼下には段々畑、まさに絶景。マチュピチュといえば誰しもここからの景色を見たかったはず。必ずここで自由時間となるので、マチュピチュの最高の思い出に気にいった写真を手に入れて欲しい。ここに遺跡内のリャマも出迎えてくれる。そして見張り小屋の後方から「インカの橋」へ行ける。

見張り小屋までは急峻な登坂
藁ぶき屋根は復元されたもの
見張り小屋周辺は常時人だかり

見張り小屋
マチュピチュといえばこの景色。本やテレビなどでよく見るこの景色は見張り小屋付近から撮影されている。
マチュピチュ遺跡と見張り小屋

儀式の岩
 見張り小屋の横にある大きな岩。ここで祈りの儀式が 行われていたと考えられている。側面にはインカの建造部によく見られる三段の階段があるマチュピチュといえばこの景色。本やテレビなどでよく見る景色は見張り小屋付近から撮影されている

儀式の岩

市街地入口
 マチュピチュを見下ろす高台から階段を下って行くと要塞のような石垣で囲まれた市街地に入る。入口は一つしかなく、当時はここに頑丈な木の扉が取り付けられ、入場規制がされていたようだ。正門の高さは 2m20cm で、門の上には 3 トンもの大石が渡され、上に小さな石がきれいに積まれている。門の真正面にワイナピチュ山が見え、まるで額縁に飾られた絵のようだ。

マチュピチュ市街地への入口
美しい正門の先にはインカの暮らしぶりが感じられる市街地が広がる。



作業小屋
    切り出された石を熟練の技術者が加工していたと考えられている建物。

この建物の中で壁に取り付けられている出っ張った石がたくさん発見された。



墓地跡 

   インカ時代の人骨が沢山発見されたため墓地と考えられている。インカ人は死者をミイラとして祀っていた。

インカ時代の人骨がたくさん発見されたため墓地跡と考えられている。

石切り場
 マチュピチュの建築物のほとんどがここで切り出した石を使っている。巨大な花崗岩をブロンズ製の道具や硬い石を使い加工した。

石切り場

太陽の神殿と陵墓   El Tempro del Sol y La Tumba Real (Torreon)

マチュピチュで唯一曲線を持つ美しい建造物が太陽の神殿で、天体観測所とも考えられている。上記写真は太陽の神殿を上からみたもの。内部に入ることは出来ない。太陽の神殿の上からの見学は午前観光でも午後観光でも訪れる。
太陽の神殿の下方には、巨大な岩石に斜め半分をさえぎられた三角形の石室があり、ほぼ中央に石の突起物が墓石のように出ている。入口部分は階段のように石が削られていて、台座のように石を掘り込んだ窪みがいくつも造られている。この奥に豪華な副葬品に囲まれたミイラが安置され、王室の墓だと考えられているが、王室のものかどうかは、確認が取れていない。
太陽の神殿の下方から見ると、その土台は「クスコの太陽の神殿」とよく似た造りになっている。自然石の上に建てられた精巧な石積み技術はマチュピ チュ随一で、美しい曲線を描いている。その形からトレオン ( 塔 ) とも呼ばれている。
太陽の神殿の上部弓形の壁には東と南に小窓がある。夏至の時には東の小窓に、冬至の時は南向きの小窓に太陽の光がまっすぐ差しこむ。
太陽の神殿の裏側の壁は、同じサイズの石がピッタリと精巧に重なった石組みで、マチュピチュの中で最も美しい壁と言われている。 ※ 2020年現在「太陽の神殿」下部、「王女の宮殿」は13:00 ~ 16:00 しか見学出来ない。午前中の入場だと前記「太陽の神殿」上部だけの見学になる。



水汲み場
 Fuentes

 太陽の神殿エリアから下の居住区にかけて、16の水汲み場があり、インカ時代と変わらず水が流れている。この水ははるか遠くの山から石の水路を使っ
て引かれている。

水汲み場

皇帝の部屋(王の別荘) Recintos Principales
 太陽の神殿に向き合って立ち、重厚なつくりの二重扉があること、石組みの美しさに加え、遺跡内唯一のトイレがあることから、インカ王がマチュピチュ訪問時に利用した部屋と考えられている。部屋内には天体観測をしたという石もある。

石組みが重厚で精巧、美しい造りなので皇帝の部屋と考えられている。
地面にあるのが天体観測を行ったという石



王女の宮殿 Casa de la Senora
 太陽の神殿に隣接し、マチュピチュでは珍しい 2 階建ての建造物。2 階への階段は外側についている仕組みだ。きれいに揃った石を用いた精巧な石組みのレベルの高さから、王女ではなくても王族などの高貴な人の建物だったと考えられている。

※2020年現在「王女の宮殿」は「太陽の神殿」下部と同じく13:00~16:00しか見学出来ない。

作業小屋、太陽の神殿の上方周辺から見える遺跡の景色

 



神聖な広場  La Plaza Sagada
 石切り場から進んで行くと「神聖な広場」に着く。「3 つの窓の神殿」「神官の館」「主神殿」の 3 つの神殿に 3 方を囲まれ神聖な儀式が執り行われていたと考えられる。広場の中央には台座のような大きな岩が鎮座し、上に生け贄を置き太陽の神々に捧げる儀式が行われていたといわれる。

インティワタナから見た神聖な広場。手前が主神殿、左が3つの窓の神殿、そして向こう側は神官の館。背後は石切り場とアンデネス(段々畑)。

神官の館 La Casa del Sacerdote
 神聖な広場や主神殿で祭事が行わる際にやって来た神官たちが待機したり、祈りを捧げたといわれる三方に壁のある建造物

神官の館
 

3つの窓の神殿 Templo de Las Tres Ventanas
    太陽が昇る東向きに 3 つの大きな窓を持つ神殿。この窓から初代皇帝マンコ・カパックが生まれたという伝説がある。窓は 5 つあるが両端の窓は最初から塞がっている。同じ大きさの石を積み重ね上げた丁寧な造りとなっている。向かいにはチャカナというインカのシンボル的な石がある。

3つの窓の神殿の窓はメイン広場、東側に向かっている。



神殿 El Tempro Principal
   
世界を創造したビラコチャ神のために建てられたといわれる神殿で、幅 8m、三方を壁に囲まれている。壁には小さな台形の 17 のくぼみがあり、これは飾り棚で、ここに宝飾品やミイラなどが飾られていたようだ。マチュピチュの中でも特に大きな石を使って建てられた神殿で、下部中央の大きな岩は長さが 4.5m もあり、神への捧げものが置かれていたと考えられている。

主神殿は大小の石を組み合わせる方法や台形の壁などインカの典型的な建築物。背後には「エコーの部屋」と呼ばれる音が反響する小部屋がある。



インティワタナ  Intiwatana
   インカ時代の公用語ケチュア語で、” インティ ” は「太陽」、” ワタナ ” は「つなぐ」という意味があり、インティワタナは太陽をつなぎ留める石となる。大岩を削って造られていて、高さ 1.8m、上に突き出した角柱は高い所で約 65cm ある。角柱の各角は東西南北を向いており、太陽暦を使っていたインカの人々が暦を読むための日時計として利用していたと思われる。そしてインティワタナはワイナピチュを模したものともいわれている。 

神聖な広場を前方に進むと高台のインティワタナ(日時計)に向かう。
インティワタナはマチュピチュ遺跡内の最高点なので遺跡内はもちろん、周囲の山脈や下界のウルバンバ川など360度の展望が楽しめる。
インティワタナ(日時計)
岩は不思議な加工がされ、角柱は全体に13度傾いている。
インティワタナはマチュピチュ遺跡内で最も高い場所にある。



メイン広場   Plaza Principal
 インティワタナを下りてくると広々としたメイン広場に出る。遺跡内中央のこの広場は数段の階段状にできているテラスのような広場。当時ここでいろ
いろな催しがあったのだろう。

農業試験場 Centro de Invesgacion Agricola 
    メイン広場の先には、農業試験場と呼ばれる小さな段々畑がある。発掘調査で多くの植物を栽培していたことが分かっている。


ワイラナ(準備室) Wayrona
    長方形の三方が壁になっていて、残り一方が開いているワイラナ建築でつくられた小屋。準備室、見張りや管理に使われたとされる建物。ワイラナは現在ワイナピチュに登る人、帰って来た人の休息所になっている。



聖なる岩 Roca Sagrada
    高さ 3m、幅 7m の一枚岩で、正面に仰ぐヤナティン山を模したと考えられている。パワーストーンとして人気もある。 

聖なる岩の左後方にワイナピチュの入り口がある。



居住区  Zona Residencial
    聖なる石の後に訪れるのは広場を挟んで東側に位置する居住区のエリア。手前が造りがしっかりした建物の「技術者の居住区」だったようだ。その後の貴族の居住区には横に広がる「3 つの入口の家」がある。そしてインカ建築では珍しい「2 階建ての家」が急斜面を利用して造られている。

「技術者の居住区」は居住区エリアに入って最初にある広々とした造りの建物
坂の上に建つ「2階建ての家」は1階が居住区だったようだ
「3つの入口の家」は学校や集会所だったようだ



天体観測の石 La Piedra de Observacion Astoronomica
    居住区の美しい石組みの建物内にある直径60cm ほどの 2 つの円盤型の石。長く石臼と信じられてきたが、現在は天体観測をするためのものとわかった。水を張り夜に月や星の軌道を観察したようだ。2 つセットになっているのはインカの二元性を表している。似たものが皇帝の部屋にもある。

水を張って夜空の観測をしたとされる



コンドルの神殿 Templo del Condor
 コンドルはインカの世界観の中で地上と天を結ぶ神だった。手前の地面にある石がコンドルのくちばしと頭、背後の石積みはコンドルが羽を広げた姿をイメージさせる。建物の上部は牢獄、下部は拷問部屋だったといわれているが、神のコンドルをモチーフにしていることから。神聖な場所だったと考えられている。

東向きのコンドルの頭は生け贄を捧げた儀式の石



    マチュピチュ観光は午前中が大半。観光後が大体、昼食時間の場合が多い。遺跡周辺で食事が可能なのは遺跡出口近くにある軽食のフードコート。そして遺跡入口近くのホテル、サンクチュアリー・ロッジのレストラン。エアコンが効いたきれいな店内は遺跡巡りで疲れた体を癒してくれる。食事は山上のレストランとは思えないほど豊富なブッフェ。ペルー料理も含まれたインターナショナル料理で満足できる。

マチュピチュ遺跡観光もクライマックス、アンデネス(段々畑)に戻ってきた。
段々畑の一番上に見張り小屋が見える。

 

リャマがお別れに待っているかも。
後ろを振り向けばマチュピチュ遺跡とワイナピチュが壮大に聳える。ここで空中都市マチュピチュの雄姿は見納めとなる。
アンデネスを右手に出口へ。皆、名残惜しそうに最後の記念撮影。
出口からすぐのところにある軽食だけのフードコート



ベルモンド サンクチュアリ・ロッジ
 
遺跡近くにある唯一のホテル。一流ホテルチェーンのベルモンドの経営で、名前はロッジだが料金は最高級ホテル並み。最高の立地でマチュピチュ遺跡観光を満喫できる。夜はバスもなくホテルからは動けない分、ゆったりと大自然に浸れるホテル。日本人客は上記のようにこのホテルを昼食で利用することが多い。

31室だけのベルモンド・サンクチュアリ・ロッジのエントランス
サンクチュアリ・ロッジのレストラン
広く清潔ない店内、そしておいしい料理を提供している。
サンクチュアリ・ロッジのスタンダードルーム
観光後は往路に利用の混乗バスで麓のマチュピチュ村に戻る。日中は乗客が一杯になる毎にバスは出発する。通常バス券は往復購入しているはずだが、往路を徒歩で登った場合、ここで戻りの片道乗車券を購入する。